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企業家の皆様へ

 P.F.ドラッカーによれば、企業家とは、変化を当然かつ健全なものとする。変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。・・・・これが企業家と企業家精神と定義付けられている。P.F.ドラッカー著「企業家精神とイノベーション」より

『ものつくり神話』の落とし穴!

ドラッカー氏の定義に従い、ここでの「企業家」はドラッカーの定義する企業家の方にメッセージさせて頂きます。

サブプライム問題・リーマンショック以降、日本の経済の凋落が目立つようです。
特にトヨタの不振は、マスコミにとって相当こたえた様で(国内最大の広告主ですから‥)その後のリコール問題もあわせ、 トヨタ擁護の論調が目立ちます。
また、現政権(2010年5月当時)が、子供手当てや、派遣法改正など、大企業寄りから少し大衆よりにシフトをすると、 やれ「日本から製造業が出ていってしまう」とか「優秀な人材が海外に流失する」とか、アホなエコノミストを公共の電波に出し、言わせています。
日本から製造業が無くなると、日本がダメになる言い方は、明らかにレトリックであって、誰かの陰謀なんでしょう。

まず、日本の製造業についてよく考えてみれば解る事です。
日本の製造業は世界トップクラスの技術革新力を持ち、戦後・高度成長・石油ショック・バブル崩壊とイノベーションを続けてきました。
その結果何が起こったか(色んな事が起きたのですが)日本の製造業は、そのイノベーションのお陰で、おそろしく効率的で、 高品質で、抜群の生産性を持つに到りました。コスト対応力も世界トップクラスです。
正確な数字は解りませんが、おそらく生産性は高度成長期の20倍くらいは、あるでしょう。

では、製造業で働く人口はどうでしょう?
確か、同じ期間を比較すると10分の1くらいに減少しているはずです。
かつて製造業は労働集約産業と云われました。
多くの人が働き、そこから所得を得て、消費をする。だからまた、経済が伸びる・・・

いま、製造業は多くの雇用は生み出しませんし、今後も減少するでしょう。
なんだかんだ言っても、海外移転も増えるでしょうし、まだまだ生産性はアップするでしょう。
つまり、そこに働く人は、まだまだ減少する・・・と云う事です。
しかも、リーマンショック後に明らかになった様に、そこ現場で働く人の大半が請負や派遣で、
年収が200万円~せいぜい300万円の低賃金労働の人です。
申し訳ないですが、こんな人達が片一方で消費を謳歌する・・・なんて事はしないでしょう。

先日、某政党の若手衆議院の方の勉強会に参加する事があり、
「日本はものつくりだ!製造業の足を引っ張ってはいけない!」と派遣法改正に反対の意見を述べられました。
わたしは質問で「先生!という事は日本の製造業は、格差が絶対必要な労働力が無いと成り立たない。という事になりますが?」
と聞いたところ・・・

少しお考えになって、
「そこが難しい問題なんだ!だから政治は難しい」と、返されました。
この若い政治家さん、中々素晴らしい方です。政治は、こう言う矛盾を解決しなければいけない事もよく理解されていました。

私は製造業がダメだとは云いません。
しかし、それは何でも作ればいいと云うものではありません。
日本は既に成熟経済です。しかも当分人口は減り続けます。しかも労働人口(その年齢の人)はもっと激変します。
高齢者は増え、その高齢者を少ない人数の労働人口が支える・・・現実的には成り立たない社会が来ます。
製造業がどうの!と云う前に日本は沈没します。

「ものつくり」だけではダメならば、何をすべきか?

「知」の商品化

日本は資源がない国です、何かを海外に売らなければなりません。
製造業であっても同じです。
高度技術や新エネルギー・エコ技術 等、あたらしい市場の芽は生れています。
そこに単に製品供給するのでは無く、技術・アイデア・ノウハウを収益に変える仕組みつくりが必要なのです。
商業・サービス業そして農業にいたっても「知」を集約させた価値を供給する産業転換が求められるのでしょう。

もうすぐGDPは中国に抜かれるでしょう、問題は一人当たりのGDPです。
人口構造が逆三角形になっていく過程において、一人当たりの価値創造量を最大化させる事が必要です。

少しわかりにく話なので・・・

例えばパソコン・・・
パソコンの製品の中で、一番「知」が集約し、その価値を持っているのは何でしょうか?
はい、CPUとOSです。
インテルとウインドウズ・・・パソコンの価値(利益)の多くはこの2つのデバイスメーカーが得ています。
最終商品をつくる組み立てメーカーより収益性が高いのです。
「知」の商品化の一例です。

 

売り方・・・仕組みと仕掛けも『知』の商品化

日本は多くの「売り方」を海外から輸入してきました。
ファストフード・スーパーマーケット・コンビ二・FCシステム等、様々な販売手法を海外(主にアメリカ)から輸入し、日本独自にアレンジしてきました。

これからは商業・サービスの仕組みの輸出・・・「売れる」仕組みと仕掛けを日本から海外へ輸出する時代になるべきです。
日本の未来の為にも・・・

企業家が何をすべきか?自明です。

私は、「売れる」仕組みと仕掛け創り、そして価値創造のお手伝いする事に
私自身も企業家として取り組んでいきます。

企業家の皆様、
チャレンジすべきは、今日です。

㈲なにわ創信舎
マーケティングプロデューサー
原テルキ